海の駅 あやはし館

与那城町にある「海中道路」の途中に有るロードパーク内に2003年4月にオープンした施設です。建物の上に船が乗っかった様なデザインです。
 
 

1階はレストランと売店、2階は琉球王朝時代からの沖縄の、勝連半島を中心とした海運の歴史を中心とした「海の文化資料館」となっています。
展示物で目を引くのは、戦後暫くまで活躍した沖縄独特の帆船である「山原(ヤンバル)船」や「マーラン船」と呼ばれる船の模型です。資料というよりは、作品と言っても良い程精巧に作られており、これらを見るのも楽しいと思います。
気になったのは、沢山ある模型や民俗資料などがオープンに展示されている為、訪れた方々やそのお子様達が、触ったり持ったり叩いたり乗ったりしちゃってる事です。数ヶ月経ったら、展示物は全てボロボロ・・・なーんて事がなければ良いのですが。

 
 

2階の展望デッキからは、海中道路と勝連半島を望むことができます。
「海の文化資料館」に、この海中道路の現在までの経緯が説明されていました。
平安座島から勝連半島の約5kmの間を、戦前はサバニなどの小型船で通っていたそうです。戦後は少し大きな連絡船が作られたり、ダックとよばれる米軍の水陸両用車での輸送や、米軍払い下げの軍用トラックで走っていた時代も有ったそうです。
島と半島の間は水深が浅かった事もあり、離島苦を解消するために、島民手作りの海中道路工事が始まり、米軍がブルドーザーを貸与したりして協力していた様ですが、残念な事に台風で一部埋め立てていた道路が流され、頓挫してしまう事になってしまいます。
その後、島にガルフ社の石油基地を誘致して、ガルフ社の手で悲願の海中道路が完成する事になるのですが、このデッキから、ウィンドサーファー達や潮干狩りの人々が集う海中道路を見ながら、当時の島民による「プロジェクトX」を想うのも良いかも知れません。

 
 
 

 
 
沖縄発 役に立たない写真集