オーシッタイ

  
やんばるを走る県道14号線沿いに、こういう看板があります。「オーシッタイ」、一体何?「自治会」という文字も見えます。という事は一つの町なのか、とりあえず行ってみる事にしました。
 
 
舗装はしてあるものの、鬱蒼とした森の中を細い道が続きます。この先本当に自治会を形成している様な地域があるのか不安になりますが、電柱と電線とが、この先電気を使用する何かがあるという事を示しています。
 
 
森の中、所々に、開墾された様な畑や政治結社の看板や廃車なんかがあり、一種独特な雰囲気が感じられます。
 
 
そういう道をしばらく進むと、道が分岐するところにでます。そこに、このオーシッタイという地区の案内図が建てられいました。
これを見てみると、この地区が人里離れた山の中の川沿いの谷間にあるという事がわかります。これ以上の事はやはり一度行ってみないと判りませんが。どんなところかワクワクしますね。
  

 
案内板に書いてあった「電気・通信開通記念石碑」です。ここには「この地に電灯がともり 電話が通じる 1982年1月 オーシッタイ自治会 8世帯23名」と書かれています。電気が通じたのは、かなり最近だった様で、おそらく住民の悲願だったのでしょう、その時の記念として石碑が建立されています。 
 
 
♪梅は咲いたかぁ桜はまだかいな・・・と、坂道を下りたら、そこは梅並木が歓迎してくれる山里でした。
 
  
山の中の隠れ里の様な所には、畑や住宅や陶芸の工房などが点在しています。
 
   
「ゆくい処」という名の休憩所です。
 
  
ここに、2001年の元旦に宣言された、この自治会のテーマみたいな事が掲示されていました。山の中の楽しい集落、といった感じです。
 
   
このゆくい処のとなりのビニルハウスの前には、無人売店が設置されていて、ここでつくられている「野の花はちみつ」が売られています。一瓶千円でした。人里離れている山の中ですが、無人売店が成り立つ程域内交通量は多いのでしょうか?
 
   
無人売店から先の道を進みます。舗装がなくなり、森の中を進むと、なんと喫茶店が営業中。こんなところに喫茶店? 
 
 
入ってコーヒーを頂きました。
山の中の、西洋やら東洋やら日本の民芸品のおかれた不思議な喫茶店、ここが沖縄なのか、外国のどこかのお店の中なのか判らない、空け放たれたドアから流れる風は、訪問したのが1月の肌寒い季節にもかかわらず、暖かい陽が見えている事もあって、今が夏なのか冬なのかも判らない、不思議な感覚を感じました。これがなんというか、このオーシッタイのイメージという感じでした。

★しゃし・くまーる
http://www.geocities.co.jp/Outdoors-Marine/6529/
 
あとで調べてみましたら、ここオーシッタイは漢字で「大湿帯」と書くそうで、明治時代に新しく開墾された土地だそうです。その後廃村の危機を乗り越え、他県からの移住者を迎え現在に至っているそうです。
また、ここは、沖縄本島で最後に電気が通った場所でもあるそうです。


★ヤンバルの森に残った開墾集落(個人さんのサイトです。詳しく載っています)
http://www.din.or.jp/~heyaneko/dj11.html
 
 
 
  
 
 
沖縄発 役に立たない写真集