ゆいレール各駅案内

 
2003年8月10日、沖縄県那覇市にて、いよいよモノレールが発進します。ポスターのモノレールは何か偉そうにも見えますが、とりあえず今の時点では未だ一般に乗れませんので、外から見ていきたいと思います。
 
那覇空港駅
モノレール始発駅。那覇空港駅行きが「上り」となるそうです。ちなみに日本最西端の駅となるそうです。
空港国内線ターミナルビルとは歩道でダイレクトに繋がっています。
モノレール車両は一編成2両で、始発は6時30分、最終は23時30分と言われています。モノレールでも最終を終電というのかどうかは判りません。
 
沖縄都市モノレール車両基地
車両基地は、那覇空港駅と赤嶺駅との間、航空自衛隊那覇基地に隣接しています。走行中のモノレールからは、上から停車中の車両を見る事ができると思います。
 
赤嶺駅
日本最南端の駅となる赤嶺駅です。駅前に交通広場とよばれるバス停やタクシー乗り場などのある広場を整備中です。
 
赤嶺駅→小禄駅
赤嶺駅から小禄駅周辺は、元々米空軍那覇基地だった場所が返還された後、区画整理されてできた新しい街です。何故か内地の人が比較的多く住んでいると地元の人は言っています。
 
小禄駅
小禄駅はジャスコ小禄店と通路で繋がっています。また、前にはバス停やタクシー乗り場などの交通広場が整備される予定です。
 
小禄駅前などの道路灯
小禄駅周辺の県道沿いにある道路灯を見てみましょう。ゆいレールのマークをかたどったデザインになっています。
 
奥武山公園駅
奥武山公園の西側になります。近辺には小禄高校があるので、通学の生徒さん達の行き来する姿が見られるかもしれません。
 
壺川駅

国場川沿、右側の大きい方が那覇中央郵便局、左側が壺川駅ですが、建物のデザインが似ています。
駅裏の3棟の建物は市営住宅です。
壺川駅前から奥武山公園に向けて、橋が建設されています。奥武山球場などへは奥武山公園駅よりも近いかも知れません。

 
旭橋駅
郊外線のバスが発着する那覇バスターミナルに隣接する旭橋駅です。将来、バスターミナルを含めて、周辺が再開発される予定です。
 
旭橋駅→県庁前駅
沖縄の大動脈、国道58号と少しだけ並行して走ります。
 
県庁前駅
デパート「リウボウ」のある商業ビル、パレットくもじと繋がっている県庁前駅です。県庁や国際通りの入口、琉球銀行や沖縄銀行の本店などがあり、かなりの乗降客数が機体できます。
 
県庁前駅→美栄橋駅
久茂地川沿いを走ります。涼しそうな光景ですが、モノレールは完全冷暖房完備で、窓も開かない様です。
 
美栄橋駅

ダイエー那覇店の有る沖映通りの東に位置する美栄橋駅です。ここから沖映通りを通り、牧志公設市場へ一直線に歩けます。
 
美栄橋駅前

美栄橋駅前広場にある那覇市指定有形文化財「新修美栄橋碑」です。
琉球王朝時代、現在の那覇の市域は、湾内に浮かぶ「浮島」と呼ばれる島で、当時の首都である首里から、中国からの使者や貿易船の着く港の有る那覇まで、「長虹橋」と呼ばれる海中道路によって結ばれていました。
その海中道路には3つの橋が有ったそうですが、その中の一つが美栄橋だったそうです。
これは1452年に美栄橋を改修した事を記した石碑です。
当時の美栄橋自体は、先の沖縄戦によって破壊されてしまいましたが、石碑のみ、戦争時の弾痕と一緒に現在も残っています。

 
美栄橋駅→牧志駅

美栄橋駅を過ぎ、牧志駅を挟んでひめゆり通りに合流するまでの区間、モノレールと共に新しく整備された道路、通称「モノレール通り」の上空を走ります。
法律(都市モレノレールの整備の促進に関する法律)により、モノレールは道路整備の一環として公費で建設されているそうです。
街の中を通る新しい道を見ると、元々ここは何が有ったのかなと不思議になります。

 
牧志駅

国際通りと直結した駅です。今までは同じ国際通りでも、パレット久茂地から三越までの区間とそれ以北とは人通りが違ってきていましたが、三越より少し北になる牧志駅の開業により、人の流れがどうなるのか興味が有ります。

 
ひめゆり通り

牧志駅を過ぎ、左に大きくカーブを切ると、国道330号「ひめゆり通り」に合流します。ここから「おもろまち駅」と「古島駅」との間まで、戦前の沖縄県営鉄道嘉手納線跡とモノレールとがほぼ同じコースを通ります。

 
安里駅

唯一戦前の沖縄県営鉄道時代とほぼ同じ場所にある駅です。戦前は、駅の東側に、ひめゆり学徒隊で有名になった沖縄県立第一高等女学校と沖縄師範学校女子部があり、通学の女子学生で溢れていたと言われます。現在両校の学校跡は、栄町と呼ばれる市場と歓楽街になっています。
栄町は、古い過去の街というイメージがあるのですが、こちらもモノレール駅の開業で街が変わっていくのかもしれません。

 
安里高架橋

渋滞する道路の上を、すーっとモノレールが走って行きます。慢性的渋滞状態の那覇市内、自動車からモノレールにシフトする人が沢山出て、渋滞が少しでも緩和されると良いですね。

 
安里バイパス

安里高架橋を過ぎると、国道330号は「ひめゆり通り」から「安里バイパス」に名前を変えます。バイパスの名前とは裏腹にいつも渋滞しています。
戦前、「けーびん」と呼ばれた県営鉄道の小型の蒸気機関車が客車を引いてのんびりと走った所が、今は沢山の自動車が行き交い、上空をモノレールが走る大動脈に変わっています。

 
おもろまち駅

那覇新都心への入口、おもろまち駅です。周辺は現在、バスやタクシーの乗り継ぎの為の交通広場を整備中ですが、開業に間に合わないそうで、この駅を経由するバスや客待ちで並んだタクシーによる渋滞が懸念されています。
しかし新都心と言えば最近開発されたばかりの新しい街なのですが、なぜそういうインフラ工事が後回しになっているのか疑問です。

 
古島駅

国道330号にあるもう一つの駅です。
モノレールは全駅が道路上に設置されていますが、どうも一本足でかかしみたいに建っている様に見え、強風であおられてコテっと倒れたりしないのかいなと妙な心配をしてしまうのですが、最新の建設技術で造られているので台風や大地震にも耐えられるはずですね。あたりまえですが…

 
古島駅→市立病院前駅

国道330号から分かれ、県道82号、通称「環状2号」に合流します。モノレールは、勾配を緩やかにする為に結果的にかなり高い所を走ります。見晴らしは最高かもしれません。

 
市立病院前駅

おそらく路面からの高さでは一番高い所にある駅ではないでしょうか。なんとなくこの建物を思い浮かべてしまいます。
写真右側の那覇市立病院へは連絡通路で繋がっています。

 
儀保駅

周囲は住宅地です。また、付近には予備校や塾がいくつか集まっている様で、制服の生徒さん達が多く見られます。

 
首里駅

終点、首里駅です。お疲れさまでした。
地方鉄道の終着駅とは違い、哀愁とかが漂っていたり、旅情に浸れたりという様な感じはありません。都市モノレールはあくまでビジネスライクです。
首里の市街地と、団地の多い石嶺地区との中間に位置していますので、通勤通学の足をバスからモノレールに代える人も多くなると思います。そうなると、かなり賑わう駅になりそうですね。

 
デッドエンド

終点の首里駅を貫いたレールは、ここでいきなり途切れています。なにか将来の延伸を見越している様な感じです。将来延伸されるか、首里で終わるか、それともモノレール自体が終わってしまうかは、今後の利用者数如何だと思われます。

 
どうでもよいデーター集

名称:沖縄都市モノレール
愛称:ゆいレール
運営事業者:沖縄都市モノレール株式会社(第3セクター)
建設キロ数:13.1km
営業キロ数:12.9km
構造:那覇ですが、コザ(跨座)式

車両編成:2両固定編成 
定員:160名
電圧:直流1500ボルト
集電方式:側面集電方式
車両製造:日立製作所笠戸工場(山口県)
最大運転列車本数:10編成
予備車両:2編成
那覇空港駅−首里駅所要時間:片道約27分
表定速度:約28km/h
最大速度:約60km/h

支柱本数:584本
PC軌道桁(コンクリート製レール):991本
鋼軌道桁(鉄鋼製のレール構造物):51個所
分岐:4個所

需要予想:1日平均31,000人(平日ベース35,000人)
当初3カ年の合計赤字予想額:54億3500万円
単年度黒字への転換目標:開業11年目
累積赤字解消目標:開業27年目
50年後の予想:誰にも判りません。

 
 

 
 
沖縄発 役に立たない写真集