開業!ゆいレール

2003年8月10日、大きな期待を背負って、沖縄都市モノレール、愛称ゆいレールが開業しました。那覇空港から首里までを約27分で結びます。
開業の日は、予想の約2倍に相当する人でごった返したそうですが、こちらは2日目に乗車してきました。
よく戦前の沖縄県営鉄道と並べられる事も多いのですが、どちらかといえば、戦前赤字で消えた那覇首里間を結んでいた路面電車に近いのではないかと思われますけど、そんな事はどうでも良い話ですね…

 
 

先ずは駅できっぷを買います。開業間もないという事でしょうか、係の人が後ろから覗き、間違えないかどうかを見張っています。ボクだってキップくらい一人で買えるモンっ!とも言いたくなりますが、今までこの様な施設のなかった県だけに、不慣れな方がとんでもない事をしでかす事も有るのかもしれません。

 
 

スロットマシンの様な形の券売機です。こちらの券売機では、沖縄らしく2000円札の使用も可能だそうです。
ここではゆいレールのキップが買えるだけではなく、券の枚数分乗り降りできる回数券、一日中乗り放題の一日乗車券、1000円、3000円、5000円の三種類が有るSFカードと呼ばれるカード、それに、羽田空港利用の方に便利な、東京モノレール京浜急行との乗り継ぎキップの購入が可能です。
将来的には関空から乗り継ぎの南海電車やJR、大阪空港から乗り継ぎの大阪モノレールなど、那覇空港発着の飛行機の有る空港アクセス路線のキップが全て購入出来る様になれば、より一層便利になるかも知れません。

 
 

他県の方には見慣れた自動改札機ですが、こちらにも係の方が付きっきりで見張ってます。見てると、キップの取り忘れが結構ある様です。ご注意下さい。
写真では「↑那覇空港駅」となっていますが、那覇空港駅方面のホームを示しているのではなく、ここが那覇空港駅ですので要注意です。

 
 

さすが開業2日目、ピカピカの1000型車両です。しかし、朝6時台の列車に乗ったにも係わらず、中の窓は手垢などでベトベトでした。拭けよ…

 
 

車内です。極端に窓が広い様な感じを受けます。直射日光対策で、ロールカーテンが付いていますが、コレを降ろすとせっかくの窓景が楽しめません。

 
 

一番前のシートは特別席になっています。運転手さんの後ろから列車の操縦を楽しめます。

 
 

一番前の席は、横の窓が無い為そんなに開放感は感じられませんが、意外な程恥ずかしさを感じます。
また、ここに座ると、モノレールが一本のレールの上を走る交通機関であると言う事を実感できます。太いレールを車体が挟み込んでいるので揺れとかは殆ど無いのですが、視覚的に不安定な感じです。高所恐怖症の方は、このシートに座らない方が良いかも知れません。

 
 

高い所からのぞき見る風景は新鮮です。街の中など、あんな所にこんなもんが…とか、窓の向こうに人々の生活が垣間見られます。神戸の六甲ライナーでは、プライバシーの問題で区間によっては列車の窓を液晶で暗くして外を見えにくくしていますが、こちらでは車窓から見られる事を意識させる為か、ベランダや屋上の緑化キャンペーンをはっていました。これも地域性でしょうか。

開業初日から早速車両故障を起こしたゆいレールですが、私の乗った時も、自動車内放送が入らないトラブルを抱えて、ワンマンカーの運転手さんが駅の案内アナウンスをされておられました。慣れない為かドアの案内方向が無茶苦茶でした(^^;
また、放送自体は、各駅アナウンス毎に違った音楽が流れるのですが、これもキンキン響いて、たまにしか乗らない観光客の皆様にとられましては沖縄らしい演出で良いという事になるのでしょうが、通勤などで毎日乗る人にとってはどうなのかなと思ってしまいます。駅間隔が短いという事もあり、のべつまくなしにカンカラカンカラ音楽が鳴り響いている様で、特に二日酔いの方には頭上から流れる音楽が頭に響きそうです…

 
 

きっぷです。
沖縄らしい柄が入っています。車両のシートにも沖縄の琉球絣と呼ばれる織物の柄をアレンジして入れている様ですが、これらはなかなか良いアイディアだなと思いました。

さて、鳴り物入りで誕生した沖縄都市モノレール、ゆいレールですが、これからどうか事故なく、沖縄を代表する交通機関として、順調に発展していきます事を祈念申し上げます。

★沖縄都市モノレール株式会社
http://www.yui-rail.co.jp/

 
 
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